▼ 2008/11/09(日) 「よつばの。読書会4th」に行ってきました。
先日からの告知どおり、武蔵小山で行われた国里コクリさん主催の「よつばの。読書会4th」に行って来ました。
開催前日までに「読書のお供の副読本」という各同人誌の解説・レビュー本を1冊用意。同人誌も愛用のカートバッグに詰め込んで、さーてこれで準備万端……のはずだったのですが。
朝9時半ごろ、会場の「荏原第一区民集会所」に無事到着。中に入るとスタッフの方々が設営をされている最中で、ホワイトボードに書くお手伝いをちょこっとしてから10時頃に自分の分のスペース設営作業が始まりました。
今回の読書会は、参加者一人分のスペースが「机を2本くっつけ、そこを1/3ずつ使う」という変則的な方式。最初はズラッと並べていたのですが、結局はジャンルごとにまとめて積んでおく方式へと変更……と、ここであることに気付きました。
「イチオシの本を枕元に忘れたーーーーーーーーーー!!!!」
絶対持っていくんだーと思っていた本を前日読んでいて、そのまんま家に忘れるという大失態をやらかしてしまいました。一応補充用の本(というかド突発シークレットにするはずだった)を持っていたので事なきを得ましたが……次回こそ、次回こそは絶対! つーかこの本こそが次回の目玉さ!
とんでもないヘマをやらかしてしまいましたが、気を取り直して設営も完了し11時に開場。自分も他の方のスペースを見てまわることにしました。以下は読んだ本の中でインパクトが残っている作品のリストと感想です。
(サークル名・作者名は敬称略)
<こっくりさん所有>
■ 剣の姫君 Re:(藤枝かんの/藤枝学問所・DQ2)
ローレシアの王子を一旦ハーゴン陣営に入れてしまうという、普通では思いつかない発想のDQ2本。そのためローレシアの王子が黒いですが、サマルトリアの王女(not王子)の健気な元気っぷりがもう。敵モンスターまで含めて登場人物がそれぞれ愛憎入り組んでますが、そんなやりとりが楽しみな作品でもあります。HPを見てみると、近々総集編が出るそうなので是非購入したいところです。
■ INTO THE LEGEND (メルキド維震軍/(名前失念)・DQ1)
「ゲーム世界にイレこむ」という子供の頃にありがちだった行為を、そのまま「ゲーム世界にイレこんだ末に転移」という物語にしたという同人誌。「親」が子供の頃にDQ3の世界に行き、ゲームの世界を体験して成長し、やがて結婚して子供が生まれて幾年。その「子」が古き機種となってしまったファミコンを「親」から与えられ、今度はDQ1の世界へ行くことに。つまりは物語でのリンクをそのまま現実世界へ持ってくるという、大胆かつ意外性に溢れるストーリーとなっているのです。面白いのは、転移したからと言って戻れないわけではない、ということ。「物語への没頭」→「現実への帰還」という、やはり子供の頃に体験したことを"そのまま"描ききっているのが面白いところです。もしも冬コミで関連同人誌が出るのなら、絶対購入したい一作です。
■ GO! GO! ETU (Travail/トラバイユ・GIANT KILLING)
もうGIANT KILLING本が出てたのか! チームのカレンダー撮影という、本編でもありそうなネタではありますが最後のオチにいい意味でガックリ。よりによって人気投票一位はお前か! と。絵も原作らしい荒さがあってとてもいいです。ジャイキリは良い作品ですし原作の連載も重ねられてきたので、いろいろ同人誌を探してみたいところ。
<tekeさん所有>
■ 大地震! 東京(コミケ)からの帰り方 (Queen Youka・評論)
もしもコミケ会期中に東海地震・首都直下型地震が発生したら……というシミュレーション&行動想定同人誌。交通関係や徒歩での脱出方法などが記載されていました。こういうピンポイントな層のための考察本が出展されるのも、コミケならではといったところでしょう。
■ おゲームインサイド (コトコト/ひこばえ堂・ゲームレビュー)
一本一本のゲームを1コマ漫画+「いいところ」「悪いところ」+コメントで振り返っていくという作品。扱っている作品はファミコンやスーファミ、メガドライブなどレトロゲームが多く、時には一つしかないファミコンを巡って兄弟とケンカして親に怒られたり、時には協力プレイで裏切られ怒ったり、友人と作品観でちょっと言い争ったり、友人に気が進まないと言われたゲームを勧めたらドはまりしたりと、兄弟・親・友人とのゲームを介した思い出や感想などが描かれています。絵もレビューに合ったポップな感じで、読んでいて楽しいです。
<すいーとポテトさん所有>
■ 陸軍は進んでいく (御村りょう/原色屋・創作(徴兵体験記))
台湾人の方が執筆されている4コマ漫画集で、台湾に存在する「徴兵制」を題材にしたもの。軍隊ではいろいろあったようで、前書きなどでも葛藤がかいま見られますがそれを笑いに昇華されています。「ホモって言えば徴兵免除らしいぜ」→「んなわけねーじゃん」→「(別の人物が)自分はホモです!!」→「で?(by軍医)」→「……(沈黙)」というベタそうなネタがリアルであるというのが……他、軍曹はやはり鬼だという感じが。続編も出るらしいので楽しみです。
■ 大トロさん&大トロさん2 (鳥海かぴこ/くちばしフェチ・創作)
なんと回転寿司のネタ(寿司ネタ以外含む)の擬人化4コマ本。高級すぎて全然取ってくれない大トロさんがすねるところから始まります。各ネタの微妙な力関係とか、そのまんま寿司にも当てはまるような話もありただの擬人化で終わらない作品です。個人的にはあることをして皿から文字通り「つまみ出される」大トロと、セクハラから逃げる赤身のネタがおすすめ。
<綾瀬さん所有>
■ ポトリラポトララ (TOKONEKO堂・おジャ魔女どれみ)
完全ノーマークなジャンルだったのですが、手にした途端「読め!」というオーラが本からひしひしと……開いてみると、同作OVA「ナイショ」シリーズの第12話「7人目の魔女見習い〜のんちゃんのないしょ〜」を下敷きにしたお話でした。OVA#12ではどれみたちと知り合うのぞみ。でも、このお話でののぞみは「画面の向こうのどれみたち」を見ているだけで、病気はそのまま。そして「どれみがキライ」と言うのぞみ……これだけだと救いようがないお話ですが、この先の展開はとにかく圧巻。「ドッカ〜ン!」の#40と最終回、そしてOVA#12のラストともリンクしていて素晴らしい出来となっています。この本を読めたのはとてつもない収穫でした。
<バンバンさん所有>
■ 君、プロレスは好きかね? 1〜4 (まつもと/松本興業・創作(プロレス))
架空のプロレス団体を舞台にした、一冊で一試合完結という大変豪快な創作漫画です。ジュニア(軽量級)やタッグ、シングルに王座戦というプロレスの醍醐味をそれぞれ描ききっていて、大ゴマでのド迫力な攻撃・防御シーンや観客席の喜怒哀楽、ジュニアのハイスパートっぷりやヒール(悪役)レスラーの乱入・撃退など、随所からプロレスの「息づかい」が聞こえる大変素晴らしい作品でした。絵は多少荒削りですが、むしろ荒削りが故に生まれてくるスピード感、ダイナミックさが魅力です。パワーボムをフランケンシュタイナーで返すシーンや逆エビ固めで重厚に極めるシーンは非常に秀逸。
<GM研さん所有>
■ RE-TAKE 全年齢版第一集〜第三集 (きみまる/スタジオKIMIGABUCHI・エヴァ)
新世紀エヴァンゲリオンの同人誌(小説含む)は数多くあり、シンジなどが終末の世界からスタートまで戻る「逆行モノ」というジャンルが確立されました。この作品もその「逆行モノ」の一つですが、ただ逆行して抵抗するだけでなく、ともに逆行したアスカとさらに傷つけあい、絆を失った者をも死へと巻き込み、そして真正面で向き合っていくという非常にシリアスなストーリーとなっています。あらすじを書くだけでもネタバレになりそうなのであまり書けませんが、エヴァ劇場版のラストに真っ向から向き合い、喜怒哀楽の様々な感情・可能性が込められた非常に素晴らしい作品です。
<ルクダルさん所有>
■ こんびにーず&こんびにーず2 (猫忍/猫忍荘・創作(コンビニ擬人化))
寿司のお次はコンビニ。とは言ってもコンビニの店単位ではなく、コンビニで活躍している機材単位での擬人化という変わった目線でのお話なのです。頭の上にそれぞれの機材が乗っかっているというのがシュールかつかわいい感じ。こちらもコンビニでるあるある系ネタ4コマですが、ファミリーマートとかでよくあるSuicaセンサーとかまで網羅してて実によく見てはりますなーと感心してしまいました。こちらも続きが楽しみな一冊。
<将さん所有>
■ ようこさんといっしょ!(1) (メガキー・MOON.)
■ The guy who doesn't value ONE is what to have to die. (メガキー・ONE)
MOON.のアフターストーリーにONEのアフターストーリーと、Tactics色満載な本です。「ようこさんといっしょ」のほうは郁未の娘・未悠を中心としたお話。ゲームに熱中してる葉子とか見てると平和だなーと思えますし、他のメンバーもだいたいこんな感じ。実にほのぼのした作品です。「The guy〜」のほうはONEの様々なアフターストーリーが収録された一冊。瑞佳EDを主人公の悪友・住井視点で描いたものやみさきと浩平の結婚直前ストーリーなど、こちらもほのぼのが満載。両作ともキャラへの愛が満載で実にいい感じです。
<所有者不明>
■ Infinitie delusion (秋★枝/ロケット燃料21・ビックリマン)
スーパーでも新でもひかり伝でも2000ハピ☆ラキでもなく、初代ビックリマンの同人誌ですよ先生! 読んだ瞬間から、懐かしさで思わず見入ってしまいました。「聖魔和合」という初代クライマックス直前から始まる物語で、片想いの相手・ヤマト爆神を失ってしまったストライクエンジェルのもとに、何故かそのヤマト爆神が帰ってきた。あり得るはずのない光景を見て不審に思うワンダーマリアはその正体に気付くが……というお話。懐かしさもあり、また原作でのストライクエンジェルの境遇が著しく不憫だっただけにこういうお話があっていいじゃないか! と思いっきり納得してしまいました。今でもこういう本を出そうと思われる方がいらっしゃるというのは、同人誌ならではなのでしょうね。
<柏原 薫さん所有>
■ イワエモンついとー本 (サークル故岩田次夫・評論)
題名通り、故・岩田次夫氏の追悼本。様々な方々が寄稿され、その歩みを振り返る一冊となっております。以前のコミケで購入することが出来なかっただけに、今回読めたことは感激の一言。いつもはアレなイワエモン像を描かれていたDr.モロー氏の追悼原稿(ドリフのパロディ)に思わずホロリと来てしまいました*1。
岩田氏はかつて「同人誌読書会」というイベントを個人で開催されていました。岩田氏が購入した何万冊以上もの同人誌の中からオススメの本を千冊ほど選り抜き、部屋を借りて一般向けに開放するというイベントで、様々なサークルの本に出会うために多くの方が訪れ、毎回盛況だったと聞きます。
今回、国里コクリさんが開催されたこのイベントにも多くの方が訪れ、おそらく一千冊を軽く越えた同人誌が持ち込まれ、様々な方が思い思いに同人誌を読みふけっていました。岩田氏が亡くなったことで無くなるかと思われた読書会が「みんなで持ち寄る」という風に形を変えながらも続けられていく……同人誌は即売会・ショップでしか触れられないと思いがちではありますが、こういったイベントも「あり」なんだと参加してみて実感し、そしてそれと同時にこのようなイベントを思いついた岩田氏の偉大さ、そして国里さんの実行力に感服することしきりでした。
今後のイベント開催は未定とのことですが、やはり開催を予定されているとのこと。自分の手持ちもまだありますし、色々な方のオススメを是非とも読んでみたいので、是非とも次回も参加させていただきたいと思います。
最後に、今回イベントを開催された国里コクリさんや綾瀬さんを始めとしたスタッフの方々、そして多くの面白い同人誌を持ち込まれた参加者の方々や当方の持ち込み本を読んでくださった方々、本当にありがとうございました。
<おまけ>
「読書のお供の副読本」の中身は下記のような感じ。一点モノかつ配布は考えていなかったので、表紙をスキャンしてレビューなどをまとめたガイドブック的なものにしてみました。もしかしたら後ほどこのレビューをテキストの形でWebに再掲載するかもしれません。
【最終的な持ち込みリスト(敬称略)】
★……事前発表シークレット作品
開催前日までに「読書のお供の副読本」という各同人誌の解説・レビュー本を1冊用意。同人誌も愛用のカートバッグに詰め込んで、さーてこれで準備万端……のはずだったのですが。
朝9時半ごろ、会場の「荏原第一区民集会所」に無事到着。中に入るとスタッフの方々が設営をされている最中で、ホワイトボードに書くお手伝いをちょこっとしてから10時頃に自分の分のスペース設営作業が始まりました。
今回の読書会は、参加者一人分のスペースが「机を2本くっつけ、そこを1/3ずつ使う」という変則的な方式。最初はズラッと並べていたのですが、結局はジャンルごとにまとめて積んでおく方式へと変更……と、ここであることに気付きました。
「イチオシの本を枕元に忘れたーーーーーーーーーー!!!!」
絶対持っていくんだーと思っていた本を前日読んでいて、そのまんま家に忘れるという大失態をやらかしてしまいました。一応補充用の本(というかド突発シークレットにするはずだった)を持っていたので事なきを得ましたが……次回こそ、次回こそは絶対! つーかこの本こそが次回の目玉さ!
とんでもないヘマをやらかしてしまいましたが、気を取り直して設営も完了し11時に開場。自分も他の方のスペースを見てまわることにしました。以下は読んだ本の中でインパクトが残っている作品のリストと感想です。
(サークル名・作者名は敬称略)
<こっくりさん所有>
■ 剣の姫君 Re:(藤枝かんの/藤枝学問所・DQ2)
ローレシアの王子を一旦ハーゴン陣営に入れてしまうという、普通では思いつかない発想のDQ2本。そのためローレシアの王子が黒いですが、サマルトリアの王女(not王子)の健気な元気っぷりがもう。敵モンスターまで含めて登場人物がそれぞれ愛憎入り組んでますが、そんなやりとりが楽しみな作品でもあります。HPを見てみると、近々総集編が出るそうなので是非購入したいところです。
■ INTO THE LEGEND (メルキド維震軍/(名前失念)・DQ1)
「ゲーム世界にイレこむ」という子供の頃にありがちだった行為を、そのまま「ゲーム世界にイレこんだ末に転移」という物語にしたという同人誌。「親」が子供の頃にDQ3の世界に行き、ゲームの世界を体験して成長し、やがて結婚して子供が生まれて幾年。その「子」が古き機種となってしまったファミコンを「親」から与えられ、今度はDQ1の世界へ行くことに。つまりは物語でのリンクをそのまま現実世界へ持ってくるという、大胆かつ意外性に溢れるストーリーとなっているのです。面白いのは、転移したからと言って戻れないわけではない、ということ。「物語への没頭」→「現実への帰還」という、やはり子供の頃に体験したことを"そのまま"描ききっているのが面白いところです。もしも冬コミで関連同人誌が出るのなら、絶対購入したい一作です。
■ GO! GO! ETU (Travail/トラバイユ・GIANT KILLING)
もうGIANT KILLING本が出てたのか! チームのカレンダー撮影という、本編でもありそうなネタではありますが最後のオチにいい意味でガックリ。よりによって人気投票一位はお前か! と。絵も原作らしい荒さがあってとてもいいです。ジャイキリは良い作品ですし原作の連載も重ねられてきたので、いろいろ同人誌を探してみたいところ。
<tekeさん所有>
■ 大地震! 東京(コミケ)からの帰り方 (Queen Youka・評論)
もしもコミケ会期中に東海地震・首都直下型地震が発生したら……というシミュレーション&行動想定同人誌。交通関係や徒歩での脱出方法などが記載されていました。こういうピンポイントな層のための考察本が出展されるのも、コミケならではといったところでしょう。
■ おゲームインサイド (コトコト/ひこばえ堂・ゲームレビュー)
一本一本のゲームを1コマ漫画+「いいところ」「悪いところ」+コメントで振り返っていくという作品。扱っている作品はファミコンやスーファミ、メガドライブなどレトロゲームが多く、時には一つしかないファミコンを巡って兄弟とケンカして親に怒られたり、時には協力プレイで裏切られ怒ったり、友人と作品観でちょっと言い争ったり、友人に気が進まないと言われたゲームを勧めたらドはまりしたりと、兄弟・親・友人とのゲームを介した思い出や感想などが描かれています。絵もレビューに合ったポップな感じで、読んでいて楽しいです。
<すいーとポテトさん所有>
■ 陸軍は進んでいく (御村りょう/原色屋・創作(徴兵体験記))
台湾人の方が執筆されている4コマ漫画集で、台湾に存在する「徴兵制」を題材にしたもの。軍隊ではいろいろあったようで、前書きなどでも葛藤がかいま見られますがそれを笑いに昇華されています。「ホモって言えば徴兵免除らしいぜ」→「んなわけねーじゃん」→「(別の人物が)自分はホモです!!」→「で?(by軍医)」→「……(沈黙)」というベタそうなネタがリアルであるというのが……他、軍曹はやはり鬼だという感じが。続編も出るらしいので楽しみです。
■ 大トロさん&大トロさん2 (鳥海かぴこ/くちばしフェチ・創作)
なんと回転寿司のネタ(寿司ネタ以外含む)の擬人化4コマ本。高級すぎて全然取ってくれない大トロさんがすねるところから始まります。各ネタの微妙な力関係とか、そのまんま寿司にも当てはまるような話もありただの擬人化で終わらない作品です。個人的にはあることをして皿から文字通り「つまみ出される」大トロと、セクハラから逃げる赤身のネタがおすすめ。
<綾瀬さん所有>
■ ポトリラポトララ (TOKONEKO堂・おジャ魔女どれみ)
完全ノーマークなジャンルだったのですが、手にした途端「読め!」というオーラが本からひしひしと……開いてみると、同作OVA「ナイショ」シリーズの第12話「7人目の魔女見習い〜のんちゃんのないしょ〜」を下敷きにしたお話でした。OVA#12ではどれみたちと知り合うのぞみ。でも、このお話でののぞみは「画面の向こうのどれみたち」を見ているだけで、病気はそのまま。そして「どれみがキライ」と言うのぞみ……これだけだと救いようがないお話ですが、この先の展開はとにかく圧巻。「ドッカ〜ン!」の#40と最終回、そしてOVA#12のラストともリンクしていて素晴らしい出来となっています。この本を読めたのはとてつもない収穫でした。
<バンバンさん所有>
■ 君、プロレスは好きかね? 1〜4 (まつもと/松本興業・創作(プロレス))
架空のプロレス団体を舞台にした、一冊で一試合完結という大変豪快な創作漫画です。ジュニア(軽量級)やタッグ、シングルに王座戦というプロレスの醍醐味をそれぞれ描ききっていて、大ゴマでのド迫力な攻撃・防御シーンや観客席の喜怒哀楽、ジュニアのハイスパートっぷりやヒール(悪役)レスラーの乱入・撃退など、随所からプロレスの「息づかい」が聞こえる大変素晴らしい作品でした。絵は多少荒削りですが、むしろ荒削りが故に生まれてくるスピード感、ダイナミックさが魅力です。パワーボムをフランケンシュタイナーで返すシーンや逆エビ固めで重厚に極めるシーンは非常に秀逸。
<GM研さん所有>
■ RE-TAKE 全年齢版第一集〜第三集 (きみまる/スタジオKIMIGABUCHI・エヴァ)
新世紀エヴァンゲリオンの同人誌(小説含む)は数多くあり、シンジなどが終末の世界からスタートまで戻る「逆行モノ」というジャンルが確立されました。この作品もその「逆行モノ」の一つですが、ただ逆行して抵抗するだけでなく、ともに逆行したアスカとさらに傷つけあい、絆を失った者をも死へと巻き込み、そして真正面で向き合っていくという非常にシリアスなストーリーとなっています。あらすじを書くだけでもネタバレになりそうなのであまり書けませんが、エヴァ劇場版のラストに真っ向から向き合い、喜怒哀楽の様々な感情・可能性が込められた非常に素晴らしい作品です。
<ルクダルさん所有>
■ こんびにーず&こんびにーず2 (猫忍/猫忍荘・創作(コンビニ擬人化))
寿司のお次はコンビニ。とは言ってもコンビニの店単位ではなく、コンビニで活躍している機材単位での擬人化という変わった目線でのお話なのです。頭の上にそれぞれの機材が乗っかっているというのがシュールかつかわいい感じ。こちらもコンビニでるあるある系ネタ4コマですが、ファミリーマートとかでよくあるSuicaセンサーとかまで網羅してて実によく見てはりますなーと感心してしまいました。こちらも続きが楽しみな一冊。
<将さん所有>
■ ようこさんといっしょ!(1) (メガキー・MOON.)
■ The guy who doesn't value ONE is what to have to die. (メガキー・ONE)
MOON.のアフターストーリーにONEのアフターストーリーと、Tactics色満載な本です。「ようこさんといっしょ」のほうは郁未の娘・未悠を中心としたお話。ゲームに熱中してる葉子とか見てると平和だなーと思えますし、他のメンバーもだいたいこんな感じ。実にほのぼのした作品です。「The guy〜」のほうはONEの様々なアフターストーリーが収録された一冊。瑞佳EDを主人公の悪友・住井視点で描いたものやみさきと浩平の結婚直前ストーリーなど、こちらもほのぼのが満載。両作ともキャラへの愛が満載で実にいい感じです。
<所有者不明>
■ Infinitie delusion (秋★枝/ロケット燃料21・ビックリマン)
スーパーでも新でもひかり伝でも2000ハピ☆ラキでもなく、初代ビックリマンの同人誌ですよ先生! 読んだ瞬間から、懐かしさで思わず見入ってしまいました。「聖魔和合」という初代クライマックス直前から始まる物語で、片想いの相手・ヤマト爆神を失ってしまったストライクエンジェルのもとに、何故かそのヤマト爆神が帰ってきた。あり得るはずのない光景を見て不審に思うワンダーマリアはその正体に気付くが……というお話。懐かしさもあり、また原作でのストライクエンジェルの境遇が著しく不憫だっただけにこういうお話があっていいじゃないか! と思いっきり納得してしまいました。今でもこういう本を出そうと思われる方がいらっしゃるというのは、同人誌ならではなのでしょうね。
<柏原 薫さん所有>
■ イワエモンついとー本 (サークル故岩田次夫・評論)
題名通り、故・岩田次夫氏の追悼本。様々な方々が寄稿され、その歩みを振り返る一冊となっております。以前のコミケで購入することが出来なかっただけに、今回読めたことは感激の一言。いつもはアレなイワエモン像を描かれていたDr.モロー氏の追悼原稿(ドリフのパロディ)に思わずホロリと来てしまいました*1。
岩田氏はかつて「同人誌読書会」というイベントを個人で開催されていました。岩田氏が購入した何万冊以上もの同人誌の中からオススメの本を千冊ほど選り抜き、部屋を借りて一般向けに開放するというイベントで、様々なサークルの本に出会うために多くの方が訪れ、毎回盛況だったと聞きます。
今回、国里コクリさんが開催されたこのイベントにも多くの方が訪れ、おそらく一千冊を軽く越えた同人誌が持ち込まれ、様々な方が思い思いに同人誌を読みふけっていました。岩田氏が亡くなったことで無くなるかと思われた読書会が「みんなで持ち寄る」という風に形を変えながらも続けられていく……同人誌は即売会・ショップでしか触れられないと思いがちではありますが、こういったイベントも「あり」なんだと参加してみて実感し、そしてそれと同時にこのようなイベントを思いついた岩田氏の偉大さ、そして国里さんの実行力に感服することしきりでした。
今後のイベント開催は未定とのことですが、やはり開催を予定されているとのこと。自分の手持ちもまだありますし、色々な方のオススメを是非とも読んでみたいので、是非とも次回も参加させていただきたいと思います。
最後に、今回イベントを開催された国里コクリさんや綾瀬さんを始めとしたスタッフの方々、そして多くの面白い同人誌を持ち込まれた参加者の方々や当方の持ち込み本を読んでくださった方々、本当にありがとうございました。
<おまけ>
「読書のお供の副読本」の中身は下記のような感じ。一点モノかつ配布は考えていなかったので、表紙をスキャンしてレビューなどをまとめたガイドブック的なものにしてみました。もしかしたら後ほどこのレビューをテキストの形でWebに再掲載するかもしれません。

【最終的な持ち込みリスト(敬称略)】
| タイトル | サークル名 | 作家名 | 発行年 | 備考(ジャンルetc.) |
| SOREYUKE | 額田屋小売店 | 戦部 遥 | 1990 | 魔動王グランゾート |
| DEMON SLAYER | 水を得たキャベツ | 真田ぽーりん | 1992 | 創作少年 |
| 創界山が消える日 | タコ天姉妹 | 高瀬とみい&根本さえら | 1992 | 魔神英雄伝ワタル |
| 魔戦伝者 | 神部ん屋 | 守部亜樹 | 1992 | 魔神英雄伝ワタル |
| 虎伝 その後 Special | メダパニ同盟 | 天野 梢(天野こずえ) | 1993 | 魔神英雄伝ワタル ★ |
| It's ROTO WORLD アドベンチャー 上巻 | まつぼっくり・HM | 松葉ひろ | 1994 | ドラゴンクエスト3 ★ |
| It's ROTO WORLD アドベンチャー 下巻 | まつぼっくり・HM | 松葉ひろ | 1994 | ドラゴンクエスト3 ★ |
| ドラゴンクエスト4コママンガ劇場 ボツ4コマ復活の章 3 | ナウルスタジオ出版 | ナイダウル内田 他11名 | 1995 | ドラゴンクエストシリーズ |
| エヴァンケロヨン | メダパニ同盟 | 天野 梢(天野こずえ) | 1996 | 新世紀エヴァンゲリオン |
| がんばるたまご!ばよえ〜ん!ぐうぅ〜 | ぽこぺん、ぽこぺん。 | 東雲萌黄 | 1996 | ぷよぷよ |
| めぐみ注意報 | ルート・ヴィーナス | 緋蒼 碧 | 1996 | 声優 |
| 見晴ンです | 茶々組 | 竜之介 | 1996 | ときめきメモリアル |
| 天野の歴史本 | メダパニ同盟 | 天野 梢(天野こずえ) | 1996 | 同人活動まとめ本 ★ |
| 一枚の写真 | ぽこぺん、ぽこぺん。 | 東雲萌黄 | 1997 | 創作少女 |
| おひさまさんさん!ばよえ〜ん!ぐうぅ〜 | ぽこぺん、ぽこぺん。 | 東雲萌黄 | 1997 | ぷよぷよ |
| 新世紀ドラァンゲリオン | SCRAMBLE | HP20 | 1997 | エヴァ×●ラ●も● ★ |
| 怒羅笑悶 地獄のリサイタル(上) | SCRAMBLE | MASTER | 1997 | ド●え●ん ★ |
| 怒羅笑悶 地獄のリサイタル(下) | SCRAMBLE | MASTER | 1997 | ●ラ●も● ★ |
| サクラ前線 | STUDIO COSMOS | 宇夢和実(梅川和実) | 1998 | サクラ大戦 ★ |
| Kira☆Kira | PAM企画室 | 田村ちい | 1998 | 創作少年 |
| スレイヤーズアンソロジー「ONE」 VOL.2 | 東京遊々探偵団 | はにわの七瀬 他 | 1998 | スレイヤーズ |
| あいかわらずなぼくら | 星の館 | らいむ愛 | 1998 | ワイルドアームズ |
| ADD | 猫丸印 | 楠見らんま | 1999 | 創作少年 |
| 季刊 雅 | あとりえ雅 | 藤枝 雅 | 1999 | 創作少年 |
| Inner Child | 明鏡止水 | 光原 明 | 1999 | ドラゴンクエストV |
| NEW ADVENTURE | 狂喜乱舞 | 湯咲みなほ | 1999 | ドラゴンクエストIV |
| 珈琲番付 '98-'99 | きりん本舗 | よろづ山親方 | 1999 | 飲食物 |
| 君といつまでも | イカスー分室 | JOKER-KAZ男 | 2000 | とらいあんぐるハート1・2 |
| PRIME TIMEII | GP-KIDS | 高菜しんの | 2000 | Kanon & ONE |
| DRAGON QUEST ロト伝説編 非公式問題集 | 東京動画大学出版 | 東京動画大学 | 2000 | ドラゴンクエスト |
| 風が吹く日 | Section V | はにわ | 2000 | 天空のエスカフローネ |
| 八月の狂詩曲3 蜘蛛の巣城 | んじゃめな本舗 | 魔神破天荒(磨伸映一郎) | 2000 | こみっくパーティー |
| 月虹 | 竜城らるか | 魔天竜幻想天 | 2000 | 創作少年 |
| のり弁当FAN倶楽部 | きりん本舗 | よろづ山親方 | 2000 | 飲食物 |
| Cutie Gals | (不明) | AKI | 2001 | よろず (香港製同人誌) |
| Railway Walker | 放射性同位体 | こときあやみ | 2001 | 鉄道(廃線) |
| Tinkle bell | かのね屋 | さとPON&D | 2001 | Kanon |
| Dragons Eartth I.約束の時 | 藍色天空殿 | 空知るなと | 2001 | 創作少年 |
| 嫌煙家III | T-NORTH | 北河遊哉(松本ミトヒ) | 2002 | 創作少年 |
| 月面着陸 陰謀疑惑 | 蠍の犬園 | いんどめたしん | 2002 | 月姫 |
| 【副読本】るりかけす | 蠍の犬園 | いんどめたしん | 1997 | 同級生2 ★ |
| Rose Throm | 太陽の遺伝子 | A=g | 2003 | 創作少女 |
| ネコパラ夏模様 | 功夫製法 | 大槻朱留 | 2003 | 創作少年 |
| 新剣銃士フランスファイブ超大全集 | 黒漫画党 | (合同本) | 2004 | 特撮 |
| 天空画集 | 龍楽園 | 綾野貴一 | 2004 | ぷよぷよ |
| TRANSMIGRATION | たそもれら | 泉水真琴 | 2004 | 創作少年 |
| Love is many-splendored thing | たそもれら | 泉水真琴 | 2004 | 創作少年 |
| Spicy Soup, Syrupy sky | Acid Salt | 鈴見 敦 | 2004 | 創作少女 |
| しょっきりプロレス | ショッキリプロレス | ショッキリCEO | 2005 | プロレス |
| 天穹のリーベスリート | ねこあぽ | 龍川ナギ | 2007 | 創作 |
*1 : ここはもしかしたら同氏の「フデ子伝説」と混同してしまっている可能性があります
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